小児眼科

斜視専⾨外来

斜視ってなあに?

斜視専⾨外来| 沖津眼科クリニック

両眼で視線が違う方向に向かっている状態

通常、視線は両眼とも同じ方向に向いて揃っていますが、斜視ではそれぞれ違う方向に向いています。俗に、ひんがら目、ガチャ目、ロンパリ等と言われますが、決して稀な疾患ではなく、子どもの2~5%程度にみられる小児眼科の代表的な疾患です。視線のずれる方向によって、内斜視外斜視上下斜視などがあります。また一見、ずれていないように見えても、その場で回っている(視線のねじれ)回旋斜視や、横を見た時にだけ目がずれ上がる下斜筋過動なども斜視の一種です。

斜視の原因は何?

多くは原因不明・・・生まれつきがほとんど

斜視の原因は色々ありますが、乳児~小児期にみつかる斜視の多くは原因不明、生まれつきのものがほとんどです。日本人に一番多いものは〝間欠性外斜視〟という、普段の視線はまっすぐだけど、時々(眠い時など)視線がずれるものです。鼻が高い、唇が厚い・・・お顔立ちにそれぞれ特徴があるように、目が少し外を向いているだけで、病気というよりは個性に近いものと捉えてください。

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〝心配ない斜視〟〝心配な斜視〟

間欠性外斜視は〝心配ない斜視〟
では心配は・・・

斜視の原因は色々。間欠性外斜視は、〝心配ない斜視〟の代表です。逆に、生後すぐに生じる乳児内斜視、遠視が原因の調節性内斜視などは、放置すると〝心配な斜視〟になります(弱視になる危険性あり)。大人の場合は、脳の異常(脳出血・脳梗塞など)や内科の病気(高血圧・糖尿病・甲状腺疾患・重症筋無力症など)が原因で、突然斜視になることがあります。この場合は、麻痺性斜視に分類され、勿論〝心配な斜視〟になります。しかし子どもでも、頻度は非常に少ないですが、頭のけがによる脳出血や脳腫瘍、内科の病気が原因で麻痺性斜視がおこる場合もありますので必ずご相談ください。

〝心配ない斜視〟は放置していいの?

心配ないとは言え、発症の時期や程度によっては治療が必要な場合もあります。

■ 乳幼児期

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小児では8歳頃までが大切な視覚の発達期です。この時期に視線が完全にずれていると、ずれた目には抑制がかかり、大人になっても視力が出ない〝斜視弱視〟となる危険性があります。また、視力はどうにか育ったとしても両眼視機能が育たず、精密な立体感や奥行き感が備わらない可能性があります。片目で針に糸通し出来ますか?階段を駆け下りられますか?難しいですよね。これは両眼視機能という〝物を両眼で立体的に見る〟能力があるため当たり前に出来るのです。この能力は視力同様、感受性期に両方の視線がそろって物を立体的に見る事で育ちます。ここで問題があると、3D映像が分かりにくい等のちょっとしたトラブルから、就職制限等の大きな問題まで様々起こり得ます。まずは弱視防止のため、早めに相談してください。

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■ 学童期~

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では、視力も両眼視機能も無事獲得できた場合、問題はないのでしょうか?
①整容面(見た目)と②機能面での問題を説明致します。

①整容面(見た目)

〝見た目の治療〟と聞くと、美容手術のようなものと誤解されるかもしれません。特にお子様がとなると、抵抗があるお気持ちは分かります。しかし、見た目もとても大切です。小学校入学頃より、精神発達的に自分やお友達の容姿に敏感になります。〝目のことをからかわれた〟等の相談は、この頃より急に増えます。中には、人と目を合わせることが怖いと俯きがちになり、性格が徐々に内向的に・・・勿論個人差はありますが、大人になってから鬱(うつ)発症のリスクが高いことは統計上明らかです。斜視があっても顔立ち的に目立ちにくい子、気にしない子、周囲の環境踏まえて様々です。無理に全員治療する必要はありませんが、お子様の心の状態にも少し目を向けて頂きたいと思います。

②機能面

斜視で主に困る症状は、(ずれている時に)立体感が乏しい事眼精疲労が強い事です。寄り目をしたまま、仕事や家事を1日中するとどうなりますか?目が疲れて、頭痛もしてきますよね。間欠性外斜視の方は時々目がずれますが、これが本来のお顔立ちです。〝普段はまっすぐだけど、眠い時にずれる〟が典型例で、ずれた目の位置が自然体、普段は無意識に(頑張って)寄り目をしてまっすぐの状態を保っています。だから、元気な子ども達とは言え、疲れている時などは寄り目をする力がなく、本来の目の位置に戻りずれるのです。寄り目の力は幼少期に最も強く、徐々に弱り40代頃にガクッと落ちます。これがいわゆる〝老眼〟、寄り目が苦手になって手元が見づらくなります。外斜視の方は、普段から寄り目で頑張っている状態から、近くを見る時はさらに寄り目をする必要があるので、若くても強い眼精疲労や頭痛が生じやすくなります。最近は、勉強にスマホやゲーム・・・若者のスマホ老眼が問題となる中、さらに症状は強いでしょう。直接症状を言わない幼い子でも〝落ち着きがない〟等で表れることもあり、無意識に我慢しているのかもしれません。

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斜視の症状

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自覚症状を訴えられない小さなお子様の〝斜視のサイン〟を見逃さないことが最も大切です!
放置すると弱視になる可能性があります。お心当たりのある方はご相談ください。

眼位ずれ

斜視の程度は、ずれる角度の大きさ、ずれる頻度で表されます。お顔立ちでも目立ち方に差があるので、正確な角度を検査することが必要です。

眼精疲労・頭痛・肩こり

目をまっすぐ保つには調節力が必要なため、強い眼精疲労などが生じます。お子様の中には、〝細かな作業をする際(勉強など)に集中力がない〟などの症状で表れることもあります。

立体感や遠近感の低下

両眼で物をみる両眼視機能の低下によって、立体感・遠近感が把握しにくくなります。

複視(物が2つに見えること)

急に斜視になることで生じ、〝心配な斜視〟の特徴的な症状のため、早めの眼科受診をおすすめします。〝疲れた時に黒板の字がだぶる〟〝スマホを見ていたらだぶった〟等、生まれつきの斜視やスマホ内斜視でもおこります。

子どもの斜視、大人になったら治るの?

子どもの斜視の大部分は生まれ持ったお顔立ちのため、根本的に治るといった概念ではありません。目立ちにくくなることはありますが、その分無理をして眼精疲労や複視などの症状が出る場合もあり、一概に良くなったとは言いにくい部分があります。通常、年齢と共に寄り目をする力は衰えていくため、症状はむしろ大人になる程強くなる可能性が高いです。たまにずれる〝間欠性外斜視〟が、大人になってから常にずれる〝恒常性外斜視〟へ移行していく流れが残念ながら一般的です。

斜視と診断されたら・・・どんな治療があるの?

斜視は年齢や程度によって治療法が異なり、何より患者様おひとりおひとりの希望をお聞きして一緒に方針を決めていく必要があります。代表的な治療法をご紹介します。

メガネ(屈折矯正メガネ)

遠視・近視・乱視を伴う方には、屈折矯正のメガネ(またはコンタクトレンズ)を装用頂きます。はっきり見えると目がずれにくくなりますし、遠視が原因の調節性内斜視では、これだけで治ることもあるので必須です。

メガネ(プリズムメガネ)

軽度の斜視の場合、目に入ってくる光を特殊なレンズで屈折させて視線のずれを補正します。根本的な治療法ではありませんが、両眼視機能の獲得や、複視消失など期待できます。

視能訓練

斜視のタイプによっては、両眼を使って物を見る訓練や、眼をよせる訓練を行います。病院で視能訓練士によって行うもの、ご自宅で行うものなどがあります。

ボツリヌス注射

目を動かす筋肉(外眼筋)にボツリヌス毒素を注射することで筋肉を緩和して、症状を抑えます。

手術

目を動かす筋肉(外眼筋)の付いている位置を手術で調整することで、眼の位置を改善します。例えば外斜視の場合、外に引っ張りすぎている状態のため、〝外に引っ張る外直筋を弱める〟もしくは〝内に引っ張る内直筋を強める〟ことで、眼をまっすぐに向けます。一度筋肉を切り離して、操作したうえで縫い付けなおします。斜視のタイプや角度によって、片眼・両眼変わりますが、お子様の場合は大部分が両眼手術となります。一般的に小学生までは全身麻酔、その後は局所麻酔で、時間は30分~1時間程度のことが多いです。大部分の患者様で良好な結果が得られますが、時間経過とともに戻りが生じ、再度手術することもあります。

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コロナ禍に広がる新現代病

急性内斜視(スマホ内斜視)に注意!
急性内斜視 沖津眼科クリニック

コロナ禍で自粛ムード一色。子どもたちの生活様式もガラッと変わりました。授業はオンラインでのタブレット学習が中心となり、小学生でもスマホでゲームやyoutube視聴・・・ある程度は仕方ない事ですが、実際に弊害も生じてきています。 特に昨今メディアで散見される〝スマホ内斜視〟は、手術にまでなるケースが多く注意が必要です。医学的には急性共同性内斜視(AACE)と言い、2016年に初めて報告され、WHOが初めて子どものスマホ使用時間ガイドラインを発表したきっかけにもなりました。目が内側にずれて戻らなくなり、物が二つに見える事が主な症状です。目の発達が未熟な年代で、長時間、近くを見る寄り目状態を続けると戻らなくなる、つまり内斜視で固定されてしまうと考えられています。

内斜視の症状 沖津眼科クリニック 日常生活での注意 沖津眼科クリニック

1日4時間以上、30cm以内の距離での使用でリスクが高いと分かっていますが、令和元年度の内閣府調査で、高校生のスマホ平均使用時間がすでに4時間を超えてきています。実際、私の患者さんでも中高生(特に男の子)が多いですが、小学生にも少しずつ増えている印象です。お心当たりのある方はご相談ください。

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